カテゴリ:小説(村上春樹)( 10 )

世界の終りとホードボイルド・ワンダーランド 村上春樹

c0025437_1234217.jpg久々に春樹の作品を読み終わりました。(上巻だけだけど)
やっぱり面白い。

今回のハードボイルドワンダーランドの「私」は割と一般的な感覚の持ち主だと思います。
今まで読んできたものは一人称の人物が「いや、おかしいやろ」ってことをすんなりと受け入れてしまうものが多かったのですが、今回はそこらへんにちゃんと疑問を抱く人物のようです。
でも、へんなこと断言しちゃう春樹節は健在です。
―これは私の偏見だが、私はハンカチを持っている男をあまり信用しない。
  私はそのように数多くの偏見に充ちているのだ。―

ハードボイルドワンダーランドで言えば、太った娘の「非現実っぽいものの断言」がすごいですね、やっぱり。
こうまで断言されると、おかしいのはむこうではなく自分のような気がしてきます。

世界の終わりでは、私は「僕」と影の関係が好きです。
こっちはこの非現実的なことを当たり前のように受け止めています。
影がしゃべったり、影と引き離されたり。
「僕」が影から信頼されていることを望む気持ち、もうあきれられたかもという不安な気持ちが好きですね。

まだ上巻だけなのでなんともちぐはぐな記事になってしまいました。
思いついたこと書いただけです。
私はまだまだこの謎がとけていません。
どっこもつながらないです。(こうかなー?とかはいっぱい思うけど全てただの直感だし。薄いし。)
さて、下巻でどのような展開になるのか。楽しみです!
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by sumomomomomomo55 | 2005-08-03 13:00 | 小説(村上春樹)

風の歌を聞け 村上春樹

c0025437_21263386.jpgこれがデビュー作らしいです!!
私の大好きな「羊を巡る冒険」はどうやら3部作の完結にあたる作品だったようです。
今回のこの「風の歌を聞け」はその初めになるようで。

なんかなんか(><)
村上春樹毒が薄かったです!
やっぱりデビュー作だからかな?
ああ~、でもこの3部作を読んだら「羊を巡る冒険」がますます楽しく読めそうですっごく楽しみです♪

群像新人賞を受賞してるんですけど、デビュー当時評論家たちになんて言われてたのかなって気になります☆

「村上春樹の毒が薄かった」
それがとってもしっくりくる表現だと思います。
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by sumomomomomomo55 | 2005-05-12 21:10 | 小説(村上春樹)

TVピープル 村上春樹

c0025437_22501499.jpgう~んと、これも短編集。
1989年6月から1989年11月まで&書き下ろし2作品。

はっきりいって、よくわからない!!

でも最後の「眠り」についてだけは、村上春樹の言いたい事がちょっとだけわかる気がする。
多分北村薫の「ターン」に通じるものが少しあると思う。
でもそれ以外の作品ははっきり言ってよくわからない!

TVピープルって何!?
小さいから何!?
名称は誰が決めたの!?
なんで飛行機なの!?
どうしてそれを作る過程を見せなくちゃいけなかったの!?
・・・・・・

はは!
でもそんな中でこのTVピープルで一番まともに(?)心にひっかっかったのは
47・48ページ(笑)。
(文春文庫1993年5月8日の第1版ですね)

奥さんが帰ってこないと告げられたところ。
その理由も、ビールが美味くともなんともないと感じたところも、
「我々の関係が駄目になっていたとはどうしても思えなかった」ってところも、
「オーケー、僕らは問題のある夫婦だった」ってところも、
すごく好き。何故か。
この2ページはですねえ、好きなんですよ、ハイ。

でもまあこの「(私には)よくわからなかった短編集」ですが、
村上春樹の作品で女性が語り手の物を初めて読んだので、そこは色々と思いました。
やっぱり自分が女だから?か、そっちの方が読みやすいんですよね。
女性作家の作品を読んでいるような気がしました。
ただ、「眠り」は別です。
あれは女性の語り手ですが春樹ワールドが濃いかったです。
あと、「飛行機」は、語り手が3人称なのかなんなのかなぜかよく分からなくなりながら読んでました。
多分そうなっちゃうのは私だけだと思いますが(^^;
ま、そんなこんなで読み終わりましたとさ☆チャンチャン♪
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by sumomomomomomo55 | 2005-04-15 22:48 | 小説(村上春樹)

パン屋再襲撃 村上春樹

c0025437_13531858.jpg1985年8月から1986年1月に出された短編を集めた短編集です。
てか、なんかちがう!

「ノルウェイの森」や「羊をめぐる冒険」といった長編とはまったく違った世界です。
この2作品のイメージは
大きく言うと「透明」(矛盾するけど)「覆い隠されている」の二つです。

「透明」はその世界観(?)から来ています。
描写の仕方とか、作品全体の表現からです。
「覆い隠されている」ってのは登場人物が自分で自分の気持ちをはっきり捉えていないというところから来ています。

あくまでも例えばですけど、
A君が1+1の答えがわからなかったとします。
するとA君は「ぼくはこの問題の答えがわからない」というようなことは思わないんですね。
まわりくどーく、いろんなことを思うだけです。
ですが、なんとそれはその心の動きを客観的に見ていた人に「この問題の答えがわからないのかな?」と思わせるようになってるんですね。
うん。
で、これは客観的に見ていた人が明確にわからないだけでなく、本人もわかっていないってのがミソだと思います。

それに比べ、この短編たちはわからなければ「わからない」とはっきりと思うんですよね。
それって普通なこと、普通な書き方だと思うんですが、
(私のイメージの)春樹ワールドらしからぬものなので
「いいの!?いいの!?」って一人でドキドキしてテンションあがってましたw

固有名詞を出すってのも私には違和感がありましたね。

短編ってもちろん「短い」ですよね?
だから私は短編には無駄が少ないと思うんですよね。
エッセンスが詰まっていると思うんです。
この作品たちにもたくさんのエッセンスが詰まっていると思います。
料理に例えると
ゆっくり煮詰める時間がないから素材の味をいかしたワイルド料理でやるっきゃない!
って感じの料理だと思います。(なんだそりゃw)
だから手間隙かけて作ったお上品な料理より
素材の味がわかりやすいのではないかと思います。

なんか作品自体のことについてまったく触れていませんが、
この本に出てくる女性は強い!!それだけいっときます(むせきに~んw)
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by sumomomomomomo55 | 2005-04-13 13:50 | 小説(村上春樹)

羊をめぐる冒険(下) 村上春樹

c0025437_053377.jpgこんなに楽しいとは思ってなかった!!
村上春樹にはまるかもしれない・・・

ま、でもノルウェイの森はそんななかったからそう簡単にはならないと思うけど。

でもこの本は・・・最後らへんがすごくよかった!
僕と鼠の会話に吸い込まれた。

それまで、羊の思想とか、彼女の事とか、村の事とか、全ての説明や僕の感じ方は
とてもすんなりと飲み込める物ではなかった。
なのに、鼠と僕の会話以降は全てが繋がるというか
全てが私の中にするすると入ってきた。

僕がジェイの店へ行って行う事や話す事、全てが好き。

9割まで読むのに、
不思議世界で決して唯川恵のようにどんどんどんどん読めるといったタイプではなかったけれど
(かといって読みづらいわけでもないけど)
最後の1割がその全てを吹っ飛ばしてくれます。
最後の1割がこの作品を「最高」に仕上げる役目をきちんと果たしています。
もう一度読みたいと思わせてくれます。
まさか最後にこんな感想をもてるだなんて思ってもいませんでした。
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by sumomomomomomo55 | 2005-03-29 23:49 | 小説(村上春樹)

羊をめぐる冒険(上) 村上春樹

c0025437_23263681.jpg
う~ん、村上春樹って不思議。
なんか、意味のわからない文が多いんだけど、
「それでそれで??」
って引き込まれちゃうところもある。

彼女の耳の意味するところがわからない。
しかも、なんで彼女は「羊のこと」ってわかったんだろう?

でも、羊を探す旅がこれからどうなるのか凄く気になる。

だから読んでしまう。

そんなこんなで春休みはスロースローペースで読んでいくと思います。
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by sumomomomomomo55 | 2005-03-11 23:27 | 小説(村上春樹)

ふしぎな図書館 村上春樹 佐々木マキ(絵)

c0025437_217144.jpg佐々木マキさんの絵いいですね!!
ページをめくるたび、ドキドキするような「物語の世界」の絵が広がっていて、この人の絵はホントに絵本のためにあるんじゃないかと思うぐらいぴったりでした!
まず本文読みますよね、すると次にその場面の絵が広がっているんですね。
そう、絵がワンテンポ遅くやってくるのです。
なんかドキッとしちゃいます。
物語の世界の一場面が止まっちゃってるんですから。

ほんとほんとに私、ドキッとしちゃいます。
なんでだろう?自分で世界を想像出来ないからかなあ?
私は絵の太い線が好きだなと思いました。

内容についてですが、羊男が純粋というか自分を持っていないというか。
それが関係するのか定かではありませんが、かわいいと思いました。
「おいら」とか絵とかがかわいかったからかな?

でも、自分の自由がきかなくなる柳の木がただの柳の木だとわかっているところが一番気になりました。
私はこれで数年前見つかった二階に七年間監禁されていた女性を思い出しました。
物理的には逃げようと思えば逃げられたのに、精神的に拘束されて逃げられなかった。
羊男が心の底からおじいさんを恐れていたことが感じられ、切なくなりました。

最後、母が椋鳥のことや僕の三日間のことについて何も言わなかったこと、そしてひっそりと死んで僕がひとりぼっちになったことは急展開な気もするし、テーマが凝縮されているような気もする。

でもとにかく、私はこの本好きだなと思った。
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by sumomomomomomo55 | 2005-02-16 01:56 | 小説(村上春樹)

ノルウェイの森下 村上春樹

c0025437_7335376.jpg
これで初めて村上春樹の長編小説を読んだ、となるのですが・・・。
村上春樹ってすっごく有名で、なんせ海外で一番売れてる日本人作家第一位って聞いてたからすっごくおもしろくってすっごく読みやすいんだと思っていました。
でも、そんなことはなかったです。
読みにくーい(><)ってわけでもないんですけど、不思議な世界でした。
透明感あふれる世界。
でも読んでて、何がいいたいの?って感じがたまにあったようななかったような。

好きなシーンもいくつかありましたよ☆
一番いいって思ったのは、緑が寝るまでワタナベ君が横で抱いてあげてたときの会話。
右手を緑の背中にまわし、左手でベットの枠をつかんで落っこちないように体を支えて。
その時の会話がとても好き。

そして緑がベンチで書いた手紙も好き。
勝手に泊まるつもりでいて、けれど帰ることにして。
髪型を変えたことに気付かなかったから気分を損ねたことを本人に言う??
しかも態度には全く表してなかったのに手紙で告白。
その気持ちはわかるけれど(笑)、それを相手に伝えちゃう緑はかわいいと思う。

村上春樹は女の子の気持ち結構わかってるなあ。

これもう1回読んだらいろんなことが発見出来そうな気がします。
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by sumomomomomomo55 | 2005-02-15 07:13 | 小説(村上春樹)

ノルウェイの森上 村上春樹

c0025437_1352417.jpg
あの有名なノルウェイの森です。
しかし、思ったより引き込まれないです。。。。
すっごく楽しいのかと思いきや、なんだか不思議な空間って感じですかね。
透明に近くって消えてしまいそうな印象を受けました。
でもまだ上だから、下まで読んだらいろんな展開があるのかもしれない・・・。
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by sumomomomomomo55 | 2005-02-11 01:37 | 小説(村上春樹)

鏡 村上春樹

今回は「本」ではなくて、このお話(短編)についてのみです。

最後のオチ(「この家に鏡がないだろ?」)にぞっとしました。
巧みな語り口調によって臨場感を得ていましたし。
「え!!」ってね。

はてさて、この「鏡」に映ったものはなんだったのか。
それは僕なんだけど「あるべきでない姿」の僕。

学園紛争が盛んな時代。
就職先のありあまる高度成長期。
大人は会社に一生の忠誠を誓いがむしゃらに働く。

そんな中、僕は体制打破に賛同し大学にも行かず定職も持たない。
それってとても厳しい状態。
だってそんな時代にそんなこと、やる人いる?
周りはどんな目で見ると思う?

でも、僕自身は自分を誤魔化さず自分の仕事をこなす。
怠けることだってできる仕事だって、「そういうのって一度自分を誤魔化すとそのあともだらだらなるからね」って。
まじめです。
自分に厳しいです。

そんな僕の「あるべきでない姿」って・・・?

一生懸命自分に対して頑張っていても、その頑張らなければならない感が大きければ大きいほど、それは自分が「あるべきでない」と考える姿と紙一重ということ。

なりたくない自分にならないようつっぱていて、でも、もしそのときつっぱりがとけた状態の自分を見てしまったら・・・?

ああ、みんな同じなんだなと思いました。
私もそういうときあるけど、それって村上春樹が文章に書くぐらいオーソドックスというか一般的なんだ、と思いました。

でも今の僕はそのつっぱりを貫き通した後なのでしょうか。
だから鏡を見たくないの?(また「あるべきでない姿」を見たら負けそうになるから)
それとも自分を誤魔化した後なのでしょうか。
だから鏡を見たくないの?(自分を誤魔化したありのままの自分が映るから)

どっちなんでしょう?




(すみません、今手元に本文ないので「」内は本文と違うと思います。)
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by sumomomomomomo55 | 2005-02-01 00:02 | 小説(村上春樹)