2005年 04月 13日 ( 1 )

パン屋再襲撃 村上春樹

c0025437_13531858.jpg1985年8月から1986年1月に出された短編を集めた短編集です。
てか、なんかちがう!

「ノルウェイの森」や「羊をめぐる冒険」といった長編とはまったく違った世界です。
この2作品のイメージは
大きく言うと「透明」(矛盾するけど)「覆い隠されている」の二つです。

「透明」はその世界観(?)から来ています。
描写の仕方とか、作品全体の表現からです。
「覆い隠されている」ってのは登場人物が自分で自分の気持ちをはっきり捉えていないというところから来ています。

あくまでも例えばですけど、
A君が1+1の答えがわからなかったとします。
するとA君は「ぼくはこの問題の答えがわからない」というようなことは思わないんですね。
まわりくどーく、いろんなことを思うだけです。
ですが、なんとそれはその心の動きを客観的に見ていた人に「この問題の答えがわからないのかな?」と思わせるようになってるんですね。
うん。
で、これは客観的に見ていた人が明確にわからないだけでなく、本人もわかっていないってのがミソだと思います。

それに比べ、この短編たちはわからなければ「わからない」とはっきりと思うんですよね。
それって普通なこと、普通な書き方だと思うんですが、
(私のイメージの)春樹ワールドらしからぬものなので
「いいの!?いいの!?」って一人でドキドキしてテンションあがってましたw

固有名詞を出すってのも私には違和感がありましたね。

短編ってもちろん「短い」ですよね?
だから私は短編には無駄が少ないと思うんですよね。
エッセンスが詰まっていると思うんです。
この作品たちにもたくさんのエッセンスが詰まっていると思います。
料理に例えると
ゆっくり煮詰める時間がないから素材の味をいかしたワイルド料理でやるっきゃない!
って感じの料理だと思います。(なんだそりゃw)
だから手間隙かけて作ったお上品な料理より
素材の味がわかりやすいのではないかと思います。

なんか作品自体のことについてまったく触れていませんが、
この本に出てくる女性は強い!!それだけいっときます(むせきに~んw)
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by sumomomomomomo55 | 2005-04-13 13:50 | 小説(村上春樹)