アドルフに告ぐ1~5 手塚治虫

c0025437_0215015.jpg第二次世界大戦頃の、三人の「アドルフ」を巡る物語。
ナチスのユダヤ人迫害と戦争下の個人の思想について考えさせられました。
そして、それらを通して、「人種」とか「国民」とか人間をわけてるカテゴリーについても考えさせられました。

生まれも育ちも神戸で、自分は大和魂を持っていると公言しているユダヤ人。
自分の国を持たないがために世界中に散らばり、その国に適応して生きていく沢山のユダヤ人。
ユダヤ人でもキリスト教に改宗すれば永久アーリア人の資格がもらえるというナチスの定義。
アーリア人(ドイツ人)を父にもち、日本人を母にもつ(途中まで)日本育ちの国籍ドイツ人。
その母(日本人)は国籍がドイツだけれども、夫との死別後再婚して国籍を日本を戻したり・・・。
一体、何が人間を分けるのでしょう。

国籍?宗教?人種?

日本は、基本的に単一民族だし、宗教についても他国よりのほほんとしているし、
国籍が日本なら、「日本人だよ」と言われて納得できると思います。(私の偏った考えだけど)
でも、宗教が絡んでいたらもっと複雑になりますよね。
同じ国籍でも、○という宗教の人とは関わっちゃダメ!という考えを持っちゃうとか・・・
私の独りよがりな考えなのでもう書きませんが。

なんか、ナチスに染まっていって、パン屋のアドルフそのものではなく、人種しか見ていかなくなるハーフのアドルフを見ていて悲しくなりました。
また、思想一つでこうなってしまうという思想の大きな力を感じました。

やっぱり善悪なんて所詮人間がつくるものです。
総括アドルフにとってはユダヤ人を殺すというのは本当に世界のためだったのだろうし
パン屋のアドルフにとってイスラエルの地を確保するために多くのアラブ人を殺すことは自分たちの世界のためだったのです。
表があれば裏がある。
ものごとを裏から見たとき、表も悪になりうることに気付くってのはよくある話。

善悪って何なのか。
結局、自分の中で自分の善悪を決めておかなければならないのか。
でも、それも結局偏ってる。
ちょくちょく自分の行動や考えを裏から見てみて、色んな考え方が出来るのがいいんだろうな。
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by sumomomomomomo55 | 2005-08-08 00:21 | オススメコミック
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